性に関する悩みは友人や家族であっても周りには相談しにくく、病院に行くにも勇気が必要で、中々行動に移すことができないという方は多いです。そんな中、ペニスに急な痛みを感じてしまう場合には、原因を特定して治療をした方が良く、もしもそのままの状態を放置してしまうと性交渉に不具合が生じたり、勃起障害が起こる病気が潜んでいる可能性があります。
一般的に泌尿器系の病気の治療は非常に困難だと言われていますが、その理由は治療そのものの難しさではなく、羞恥心や恐怖によって中々治療が始められないことで起こるものです。しかし中にはその痛みの原因が癌などの命にかかわる重大な病気であることもあります。
ここでは、勃起したときなどに起こるペニスの急な痛みが起こる場合に考えられる病気や原因、その症状などについて詳しくお伝えをしていきます。もしも当てはまるものがある方は、医療機関を受診して、迅速に適切な対処をするようにしてください。
ペニスにしこりができて痛みが生じ場合も
まずペニスに痛みを感じた際の原因として考えられるのが陰茎硬化症になります。この陰茎硬化症はペニスの海綿体にしこりができてしまう事で起こる病気で、勃起をした際に痛みを感じることがあります。また勃起をした際にペニスが曲がってしまう事がありますが、これも陰茎硬化症によってしこりができていることが原因で起こる症状の1つです。
陰茎硬化症が起こる理由としては、まだまだ解明されていない部分も多いですが、考えられることとしてはペニスに強い衝撃が加わり起こる事が考えられます。例えば性交渉の方法が間違っていて、ペニスを極端に曲げることが多いなどの理由が挙げられますが、その他にリンパや血管が炎症していて起こる事もあるようです。
勃起した状態が持続する場合の痛み
ペニスが勃起したときに痛みを感じるようであれば、それは持続勃起症が原因となっている可能性があります。この持続勃起症とは勃起した状態が4時間以上継続した状態のことを呼び、そのまま治療しないで勃起した状態が6時間を超えてくると、ペニスの組織が壊死し始めていきます。
この持続勃起症の原因ですが、そもそも勃起とは海綿体というスポンジに血液が充填されている状態ですので、原因としては2つ考えられます。1つは海綿体に血液が供給され続けること、そしてもう1つは海綿体に貯まった血液が元に戻らなくなることです。
持続勃起症になる理由としてはペニスや肛門付近を打撲したとき、もしくは飲酒や薬、貧血、白血病などが考えられます。
亀頭全体や周辺の皮膚が痛む場合
ペニスの痛みでも亀頭全体が痛くなるような場合には、亀頭包皮炎になっている可能性が考えられます。この亀頭包皮炎ですが、そもそも亀頭は表面が薄い作りになっていますので、少しの刺激であっても炎症を起こすことがあります。また包皮は清潔にすることが難しい為、汚れなどによっても炎症が起きてしまう事があります。
様々な原因によって亀頭包皮炎になってしまうと、亀頭周辺の皮膚と亀頭全体が痛みます。特に包茎で亀頭に垢が溜まりやすい方は発症する可能性が高く、こまめに洗浄しなければ簡単に炎症を起こしてしまう事があります。
軽度の症状であれば洗浄をしてペニスを清潔に保てば自然と治る場合もありますが、炎症が進んでいる場合には病院で治療が必要になります。
陰茎硬化症以外でしこりができる病気も
陰茎硬化症によってしこりができることで痛みが起きる可能性をお伝えしましたが、癌によってしこりが発生している場合もあり、その場合には一刻も早く治療を開始する必要があります。
陰茎硬化症のしこりは良性ですので癌化する事はありませんが、同様にしこりができた場合でも悪性の可能性があり見分けるのは非常に困難です。例えば陰茎硬化症の疑いが濃厚でも念のためにしこりを組織検査する場合が多く、医者でも検査をしなければ判断が難しい病気です。
ただしペニスの癌は発症例が非常に少なく、50歳以下の発症例はほとんどありませんので若い方であれば陰茎硬化症の可能性が高くなります。ちなみに原因は喫煙やヒトパピローマウイウルスというウイルス感染が考えられます。
まとめ
このようにペニスの痛みと一言で言っても、その原因は様々ありますので、それによって対処方法も違ってきます。また、原因が異なれば当然、現れる症状にも違いがありますので、現れている症状によっては一刻も早く治療を進めていく必要があります。
どの病気にも言えることですが、大切なことは日頃からペニスの状態を清潔に保つようにして、加えて性交渉の際のコンドームの着用や性交渉の方法を正しく行う事です。また不特定多数の人と性交渉する方は感染症にかかるリスクも高くなりますので、そういった点についても日頃から注意を心掛けておく必要があります。
ペニスの痛みは自然に治るものや一過性のものも多いですが、中には命に係わる重大な病気が潜んでいる可能性もあります。中々周りの方には相談しにくく、病院を受診するにも勇気がいるものかと思いますが、万が一を考えると放置してしまうのではなく、早急に医療機関を受診して治療を進める方が良いでしょう。